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カンボジアの熱帯季節林では林冠の光合成が抑制されている

2012年7月20日掲載

論文名   Variations in leaf photosynthetic and morphological traits with tree height in various tree species in a Cambodian tropical dry evergreen forest(カンボジア熱帯常緑季節林における様々な樹木の樹高に伴う光合成と葉の形態の変化)
著者(所属)

田中 憲蔵(国際連携推進拠点)、米田 令仁(国際農林水産業研究センター)、佐野 真琴(林野庁)、荒木 誠(温暖化対応推進拠点)、清水 晃(九州支所)、田中(小田) あゆみ(東京大学)、チャン ソパル(カンボジア野生生物研究所)

掲載誌

Japan Agricultural Research Quarterly、Vol.46(2):167-180、国際農林水産業研究センター、2012年4月、http://www.jircas.affrc.go.jp/english/publication/jarq/46-2/46-02-08.pdf(外部サイトへリンク)

内容紹介

世界中の森林の二酸化炭素吸収量の見積もりが進められていますが、熱帯地域は強い日光が一年中降り注ぐので、その能力が特に大きいといわれています。しかし、二酸化炭素吸収量を正確に見積もるためには、森林の光のよく当たる上層部からあまり当たらない下層部まで、樹木の葉の光合成速度の違いを調べる必要があります。

熱帯林には一年を通して雨の多い熱帯多雨林と、数ヶ月以上ほとんど雨の降らない乾季をもつ季節林があります。熱帯多雨林は、光のよく当たる森林の上層部で光合成が最も活発になることが知られています。では、雨季と乾季のある熱帯季節林はどうでしょう。カンボジアの熱帯季節林の樹木18種について、その光合成を高さ別に測定したところ、中層付近で最も光合成が活発で、上層と下層は中層の半分程度でした。この原因を調べると、森林の上層部分では空気の乾燥などによるストレスのために二酸化炭素を取り入れる気孔が十分に開いておらず、光合成が抑制されていることが分かりました。この研究から、熱帯林の二酸化炭素吸収の見積もりに重要な知見が得られました。

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