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集成材の簡易な耐火性能評価手法を開発

2013年4月26日掲載

論文名  木材の接着強さの温度依存性と構造用集成材はりの耐火性能
著者(所属)

原田 寿郎(木材改質研究領域)、宮武 敦(複合材料研究領域)、上川 大輔(木材改質研究領域)、平松 靖・新藤 健太・井上 明生・宮本 康太・塔村 真一郎(複合材料研究領域)、秦野 恭典(研究情報科)、宮林 正幸(ティー・イー・コンサルティング)

掲載誌  木材学会誌、日本木材学会、発行年2013年 DOI:10.2488/jwrs.59.219(外部サイトへリンク)
内容紹介

レゾルシノール樹脂系を用いて接着接合された構造用集成材は、火事に強いことが実証されており、3階建ての共同住宅など準耐火構造の建築用材として使用できますが、それ以外の接着剤を用いた集成材では、接着剤の種類毎に、幅15cm、高さ30cm、長さ6mの実大寸法の集成材のはり材を用いた耐火試験を実施して性能評価を行っています。この方法は大規模で費用がかかるため、より簡易に評価できる方法の開発が求められています。

接着剤の耐熱性能と集成材の耐火性能の関係が解明できれば、実大試験に替わる簡易な性能評価手法を開発することができます。本研究では、はりの耐火性能を決定する要因は、集成材を構成する板材(ラミナ)の脱落とはりの高さ方向の炭化にあり、ラミナの脱落は高温時の接着剤と木材の接着強さに支配されることを明らかにしました。そして、従来実大試験で調べている集成材はりの耐火時間は、ラミナの厚さと接着剤毎のラミナの脱落温度が決まれば、予測が可能であることを明らかにしました。この結果から、200℃のブロックせん断試験で1N/mm2程度以上の接着強さが残存する接着剤を使用すれば、火事に強い準耐火性能の構造用集成材の製造が可能であることを示しました。

本研究で、実大試験体での耐火試験に替わる簡易な試験方法を提案できるデータが整ったことから、今後、関係機関との調整を進め、日本農林規格(JAS)改正に向けた取組みを進めていきます。

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