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カンボジアの森林減少の要因を最新の統計手法で明らかに

2013年8月12日掲載

論文名 Factors affecting forest area changes in Cambodia: An econometric approach (カンボジアにおける森林面積変化の計量経済学分析)
著者(所属)

道中 哲也(温暖化対応推進拠点)、宮本 基杖(北海道支所)、横田 康裕(九州支所)、Sokh Heng・Lao Sethaphal・Ma Vuthydalin(カンボジア森林局)

掲載誌 Journal of Sustainable Development, 6(5), カナダ科学教育センター、2013年5月、DOI:10.5539/jsd.v6n5p12(外部サイトへリンク)
内容紹介

カンボジアでは、毎年国土面積の約0.5%に相当する森林が減少しています。森林減少と劣化は、森林に吸収された二酸化炭素(CO2)の排出を意味し、CO2の排出を減らすためには、森林減少の原因を明らかにし、減少を抑制する必要があります。

そこで、2002年から2010年までの期間における18州の森林面積変化について、因果関係を明らかにするパネルデータ分析手法を用い、総人口、世帯別所得、稲耕作面積、農業総生産額、工業総生産額、世帯別住宅面積、大規模林地開発(林地からゴム林などに転用)がどのような影響を及ぼしたのかを調べました。

その結果、総人口、農業総生産額、大規模林地開発の増加が、森林面積の減少を引き起こしていたことが分かりました。また、総人口が千人増えると、森林面積が約300ヘクタール減り、農業総生産が百万リエル(約250米ドル)増えると、森林面積が約0.1ヘクタール減るという結果を得ました。これは、国レベルの森林減少の要因を計量経済学的に実証した数少ない成果であり、森林減少を抑制する政策として大規模林地開発の抑制、農地利用の効率の向上が重要であると考えられます。

この結果は、カンボジアの経済と環境政策の策定に活用され、現在注目されている国際的な森林保全の仕組み「REDDプラス」の推進に貢献することが期待されます。

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