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絶滅危惧種の鳥ミゾゴイは、湿った広葉樹林がお好き

2014年6月2日掲載

論文名

愛知県西三河地域におけるミゾゴイ Gorsachius goisagi の生息環境モデル

著者(所属)

浜口 寛・石川 正道・小西恭子(環境総合テクノス)、永井 敏和(愛知県)、大鹿 裕幸(トヨタ自動車)、川上 和人(野生動物研究領域)

掲載誌

日本鳥学会誌、vol63: 33-41、日本鳥学会、2014年4月 DOI:10.3838/jjo.63.33(外部サイトへリンク)

内容紹介

ミゾゴイは、日本のみで繁殖するサギ科の鳥です。農耕地や水辺にいるサギ類とは違い、低山の森林の中にすんでいます。この鳥は、20世紀後半から個体数が激減したため、環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されています。減少の原因の1つは、繁殖地の森林環境の悪化だと考えられていますが、この鳥は生息密度が低く観察が難しいため、どのような森林で繁殖するかは十分にわかっていません。ミゾゴイは、繁殖期初期の日の出前と日没後に、よく鳴きます。そこで、この鳴き声を探すことで、ミゾゴイが生息する場所を調べました。調査は、低山に多様な森林が広がる愛知県の西三河地域を対象に行いました。鳴き声を利用したことにより、従来は確認の難しかったミゾゴイの生息地を、23ヶ所も確認することができました。次に、この地域の森林の標高や傾斜、降水量、広葉樹林面積などの特徴を分析した結果、ミゾゴイは特に湿潤で広葉樹林の面積が広い森林を好んでいることがわかりました。

ミゾゴイの好む低山の樹林帯は、開発などの人為的なかく乱にさらされやすくなっています。ミゾゴイの生息地を確保するためには、低山帯において十分な面積の広葉樹林を維持する必要があります。

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