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衛星モニタリングの邪魔者、熱帯林での雲の出現傾向

2014年6月2日掲載

論文名

Spatial and Temporal Analysis of Probabilities for Acquiring Cloud-free Optical Sensor Images Using MODIS Cloud Mask Products 2000-2008 in Southeast Asia. (東南アジアにおける2000-2008年のMODIS雲マスクを利用した雲なし光学センサ画像取得確率の時空間解析)

著者(所属)

古家 直行(北海道支所)、粟屋 善雄(岐阜大学)、伊藤 江利子(北海道支所)、齋藤 英樹(森林管理研究領域)、平田 泰雅(温暖化対応推進拠点)、清野 嘉之(研究コーディネータ)、永谷 泉(東北大学)

掲載誌

Journal of Forest Planning, 19(2):43-51, February 2014

内容紹介

東南アジアの熱帯地域には、貴重な森林資源が残されている一方で、森林の減少・劣化が進行しています。広域に分布する森林のモニタリングには、宇宙からの衛星を用いた観測が有効ですが、雲がかかると観測ができないため(注)、効率的なモニタリングを行うには地域ごとに雲のかかりやすさを詳しく知ることが課題となっていました。

本研究では、2000年からほぼ毎日継続的に観測しているMODISという衛星センサの長期観測データを解析することで、東南アジアにおける雲のかかり方(被雲状況)の地域による違いや季節変化を明らかにしました。インドネシアやマレーシアが位置する赤道直下の島嶼部では予想通り年中雲に覆われますが、ジャワ島など季節性が見られる地域もあります。タイやカンボジアが位置するインドシナ半島では、アジアモンスーン(季節風)の影響により明瞭な雨季と乾季が存在し、乾季には観測機会に恵まれますが、隣接するベトナムは海に面し年中雲に覆われやすいことなどが明らかになりました。

これらの知見に基づけば、熱帯林の地域ごとの適切なモニタリング方法や観測頻度等を決め、熱帯林の観測に役立てることができます。

(注):光学センサと呼ばれる、観測対象(森林など)での反射光を観測するセンサの場合です。波長が長く雲を透過するマイクロ波を利用したセンサによる観測技術の開発も進んでいます。それぞれ一長一短があり、この観測方法の選択にも本研究は役立つと考えられます。

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