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木質バイオマス発電における燃料チップ買取価格と発電規模の関係を解明

2015年6月10日掲載

論文名

再生可能エネルギー固定価格買取制度を利用した木質バイオマス発電事業における原料調達価格と損益分岐点の関係

著者(所属)

柳田 高志 (木材特性研究領域)、吉田 貴紘 (加工技術研究領域)、久保山 裕史 (林業経営・政策研究領域)、陣川 雅樹 (林業工学研究領域)

掲載誌

日本エネルギー学会誌 Vo1.94 No.3 p.311-320(2015)、一般社団法人日本エネルギ-学会、2015年3月 DOI:10.3775/jie.94.311(外部サイトへリンク)

内容紹介

我が国では、2012年7月に再生可能エネルギー固定価格買取制度(Feed-inTariff、FIT)が始まり、各地に木質バイオマス発電の建設計画が相次いでいます。これらの木質バイオマス発電が本格稼働することにより、燃料となる間伐材や林地残材等の未利用材の利用が促進されると期待されています。未利用材の搬出費用は地域差や搬出条件によって大きく変わるので、燃料を供給する事業者としては、発電所の燃料受入価格を目安として、搬出できるかどうかを判断するのが望ましいと思われます。また、発電所では、その規模や燃料の性状によって受入可能な燃料価格も変化します。
このように、木質バイオマス発電事業の収益と支出の概算から燃料受入価格を推算することは、設定条件等の変数が多く煩雑なことから、燃料受入価格を簡便に決めることができる手法の開発が求められています。

この度、バイオマス発電の調査研究を実施し、得られたデータからモデル式を作成し、これを用いて、燃料の買取価格と発電事業の収益と支出の関係を整理しました。この結果を踏まえ、発電事業の収益と支出が等しくなる損益分岐点は、燃料の未利用材チップの買取価格の上限の指標となると考え、発電事業の損益分岐点上にある燃料買取価格と発電規模の関係が分かる線図(図1)を作成しました。

この結果は、森林の未利用バイオマスの供給コストに関する限界の目安のーっとして活用されることが期待されます。

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