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猛禽類の繁殖場所では小鳥の数が多い

2016年1月29日掲載

論文名

The usefulness of top predators as biodiversity surrogates indicated by the relationship between the reproductive outputs of raptors and other bird species (猛禽類と他の鳥類種の繁殖成功度の関係から示された頂点捕食者の生物多様性の代理としての有効性)

著者(所属)

先崎 理之(北海道大学)、山浦 悠一(森林植生研究領域)、中村 太士(北海道大学)

掲載誌

Biological Conservation, 191, 460-468, November 2015. DOI:10.1016/j.biocon.2015.07.027(外部サイトへリンク)

内容紹介

猛禽類は大きな行動圏を持ち、生態系で頂点の捕食者に位置し、保全上大きな注目を集めます。そのため、猛禽類が保全されれば、他の生物も保全されるだろうと期待されてきました。本研究では、小鳥の警戒声を用いて、小鳥の巣立ち雛を広域的に調査する新しい方法を開発しました。この方法を使い、チュウヒという湿地性の猛禽類の繁殖成績が高い場所と低い場所で小鳥の親鳥の数と巣立ち雛の数を調べました。この結果、チュウヒが長年生息し多くの雛を育てている湿地は小鳥の親鳥と巣立ち雛の数が高いことが明らかになりました。チュウヒがキツネなどの共通する捕食者を追い払ってくれるため、小鳥はチュウヒの巣の近くをよい生息環境として選択していることが考えられます。本研究で示された結果が他の猛禽類でも通用すれば、猛禽類の保全を生物多様性の保全計画に組み込むことにより、生物多様性の保全がより社会的に注目され、実現されやすくなることが期待されます。

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