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超臨界状態で高性能な熱処理木材を製造する方法を開発

2016年3月11日掲載

論文名

超臨界二酸化炭素雰囲気下で製造された熱処理木材の評価

著者(所属)

松永 正弘・片岡 厚・松永 浩史・石川 敦子・小林 正彦(木材改質研究領域)、木口 実(研究コーディネータ)

掲載誌

木材学会誌、62巻1号、1-8、日本木材学会、2016年2月 URL: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jwrs/62/1/62_1/_article/-char/ja/(外部サイトへリンク)

内容紹介

近年、ヨーロッパ諸国を中心に、薬品類を使用せずに木材の寸法安定性や耐朽性を向上させた「熱処理木材」の需要が急速に伸びています。本研究では、高効率で高性能な熱処理木材を製造できる新たな手法として、高温高圧の超臨界状態となった二酸化炭素を用いた熱処理法の開発を試みました。

その結果、220℃・100気圧の二酸化炭素中で1時間熱処理したスギ心材は、水分に対する寸法安定性が大幅に向上し、湿度変化による寸法変化を未処理材と比較して1/3以下に抑えることができました。従来法でも長時間熱処理することで同程度の寸法安定性が得られますが、処理時間が1時間の場合、従来法の寸法安定性は本手法の半分程度かそれ以下でした。

また、本手法では熱処理する木材が全乾状態の時よりも含水率が10〜17%程度の気乾状態で熱処理したときにより高い寸法安定性が得られました。完全に乾燥させず、木材中の水分を利用することで、熱処理が効果的に実施されると考えられます。

これらの結果より、超臨界状態を利用することで効率よく高性能な熱処理木材を製造できる可能性が示されました。

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