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マツノザイセンチュウは枯れたマツにも侵入する ―枯死木への伝播経路を確認―

2016年7月29日掲載

論文名

マツノマダラカミキリの産卵痕を経由したアカマツ枯死木へのマツノザイセンチュウの侵入

著者(所属)

石黒 秀明(石黒樹木医事務所)、相川 拓也(東北支所)

掲載誌

日本森林学会誌、98巻3号、124-127、日本森林学会、2016年9月 DOI:10.4005/jjfs.98.124(外部サイトへリンク)

内容紹介

マツノザイセンチュウ(以後線虫と略す)は日本やヨーロッパのマツ林に甚大な枯死被害をもたらしているマツ材線虫病の病原体です。日本では、マツノザイセンチュウはマツノマダラカミキリ(以後カミキリと略す)によって健全なマツに運ばれ、その後マツ樹体内に侵入しマツを枯らすことが知られています。

カミキリは餌資源として健全なマツを、また産卵場所として枯れたマツを利用します。今回私たちは、マツ材線虫病以外の要因で枯れたアカマツを観察し、カミキリが産卵の時につくった傷から線虫が枯死木樹体内に侵入していることを野外で初めて確認しました。

この研究結果は、マツ材線虫病以外の要因で枯死したマツであっても、それを放置すると、その後カミキリの産卵とともに線虫が伝播され、翌年の被害の温床になる可能性があることを示しています。したがって、たとえ線虫に感染していなくても、新しく発生した枯死木はしっかりと処理していくことが大切です。

 

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