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コンテナ苗の真の実力 ~活着・成長能力を全国データから評価~

2017年2月17日掲載

論文名

複数試験地データからみたコンテナ苗の植栽後の活着および成長特性

著者(所属)

壁谷 大介・宇都木 玄(植物生態研究領域)、来田 和人(北海道立総合研究機構林業試験場)、小倉 晃(石川県中能登農林総合事務所)、渡辺 直史・藤本 浩平・山崎 真(高知県立森林技術センター)、屋代 忠幸(関東森林管理局森林技術・支援センター)、梶本 卓也(植物生態研究領域)、田中 浩(理事)

掲載誌

日本森林学会誌、98巻5号、214-222、日本森林学会、2016年10月、DOI:10.4005/jjfs.98.214(外部サイトへリンク)

内容紹介

人工林の主伐―再造林の低コスト化の切り札として、一貫作業システムの導入にあわせてコンテナ苗の利用が日本各地で試みられています。コンテナ苗は従来の裸苗と比べて植え付けの技能が不要で植栽効率がいいことが分かっています。加えて、コンテナ苗は育苗時の空間利用効率の高さや育苗期間の短縮の観点から苗木の大量生産に向いており、苗木の安定供給の面からも期待されます。しかし、コンテナ苗の本格的な普及に際し、その有用性は十分に確認されたわけではありません。たとえば、各地で行われたコンテナ苗と裸苗とを比較した植栽試験の結果はまちまちで、コンテナ苗の活着や初期成長の特性を明確にするまでにはいたっていません。一方で、活着や初期成長の面でコンテナ苗に過剰な期待もよせられています。

そこで、この研究ではコンテナ苗の一般的な傾向を明らかにするために、国内39ヵ所で得られた植栽試験結果をもとにコンテナ苗の植栽後の活着や初期成長を裸苗と比較しました。その結果、図に示したように、主要な造林3樹種(スギ、ヒノキ、カラマツ)で比較したところ、3樹種のコンテナ苗の平均活着率はいずれも96%程度に達し、それぞれの裸苗と同じ程度に高いことが分かりました。また植栽後の樹高成長(成長率)も、いずれの樹種においてもコンテナ苗と裸苗と差がほとんどないことが分かりました。

今後はコンテナ苗のいっそうの普及のために、コンテナ苗が裸苗と比較して植栽可能時期の面で柔軟性がどの程度あるか検証するとともに、コンテナ苗の育苗作業の軽減化、効率化、低コスト化をめざします。

 

 

図 スギ・ヒノキ・カラマツコンテナ苗および裸苗の植栽後の活着率と樹高成長率。


図 スギ・ヒノキ・カラマツコンテナ苗および裸苗の植栽後の活着率と樹高成長率。エラーバーは95%信用区間

写真1  カラマツ・コンテナ

写真1 カラマツ・コンテナ

写真2  カラマツ・裸苗

写真2 カラマツ・裸苗

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