• ホーム
  • 研究紹介
  • 業務紹介
  • 交通
  • お問い合わせ

ホーム > 研究紹介 > 研究最前線 > 研究最前線 2017年紹介分 > 高性能なセルロースナノファイバーとプラスチック複合材料を簡単に調製する技術を開発

ここから本文です。

高性能なセルロースナノファイバーとプラスチック複合材料を簡単に調製する技術を開発

2017年3月9日掲載

論文名

Facile route totransparent, strong, and thermally stable nanocellulose polymer nanocompositesfrom an aqueous Pickering emulsion. (ピッカリングエマルションを用いた、水系での高機能セルロースナノファイバー/ポリマー複合材料調製)

著者(所属)

藤澤 秀次・戸川 英二(森林資源化学研究領域)、黒田 克史(木材特性研究領域)

掲載誌

Biomacromolecules、18:266‒271、January 2017、 DOI:10.1021/acs.biomac.6b01615(外部サイトへリンク)

内容紹介

セルロースナノファイバーは、木材の主成分であるセルロースを機械処理などによって細かくほぐすことで得られ、髪の毛の約2万分の1という細さでありながら、鋼鉄よりも軽くて強いという特徴を有します。このような特徴を持つことから、セルロースナノファイバーをプラスチックに混ぜることで、プラスチックの強度を向上させることが期待できます。しかし、セルロースナノファイバーとプラスチックは水と油のような関係なのでなじみにくく、溶融混練などの一般的な方法では均一に混ぜるのが非常に難しいという課題があります。

今回、私たちは簡単かつ均一にセルロースナノファイバーとプラスチックを混ぜる手法を開発しました。本手法では、セルロースナノファイバーを水中で分散させて、この水溶液中でプラスチックモノマーを重合し、ポリマーナノ粒子として析出させることで、両者が均一に混ざった混合分散液が調製できました。この混合液をろ過によって集めることで、セルロースナノファイバーとポリマーナノ粒子が均一に混ざった複合体が得られ、この複合体を熱成型することで、一般的なプラスチックのように透明フィルムをつくることができました。得られた複合フィルムは、セルロースナノファイバーの補強効果によって、何も混ぜていないプラスチックフィルムよりも優れた強度や耐熱性を示しました。

簡単で特別な薬品を必要としない本手法を用いることで、安価かつ高機能な複合材料の開発が期待でき、植物資源の有効利用へつながる可能性を有しています。また、高強度化によってプラスチックを薄くすることができますので、製品の軽量化が図れ、省エネルギーや限り有る石油資源の節約にもつながります。

 

図:透明なセルロースナノファイバー/プラスチック複合フィルムの調製方法

図:透明なセルロースナノファイバー/プラスチック複合フィルムの調製方法

1nm(ナノメートル)は1ミリメートルの1,000,000分の1

お問い合わせ

所属課室:企画部広報普及科

〒305-8687 茨城県つくば市松の里1

電話番号:029-829-8135

FAX番号:029-873-0844