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大型林業機械が安全に作業するための作業道の強度を解明

2019年5月31日掲載

論文名

林業機械の接地圧を考慮した作業道路体強度の目標値の検討

著者(所属)

宗岡 寛子・鈴木 秀典・山口 智・佐々木 達也・猪俣 雄太・山口 浩和(林業工学研究領域)

掲載誌

森林利用学会誌、34巻2号、99-108、森林利用学会、2019年4月

内容紹介

林業の現場では油圧ショベルをベースとした様々な機械が活躍しており、最近は大型のものも増えてきていますが、作業現場となる作業道はこうした大型機械の踏圧に耐えることができるのでしょうか。

この疑問に答えるため、私たちは林業機械が作業道路面に平行して作業した場合の、路面に及ぼす圧力(接地圧)を測定しました。その結果、林業機械がアームを伸ばすと重心が前方に偏り、履帯の前側、特に転輪(履帯の内側にあるローラー)の下に大きな接地圧がかかることが明らかになりました。次に接地圧が作業道の路肩付近に作用することを想定し、作業道が崩れないために必要となる路体強度をシミュレーションにより求めました。その結果を、実際の作業道で行われた路体強度調査の結果と比較したところ、ほとんどの作業道では必要な路体強度を満たしていましたが、一部の作業道では路体強度が十分でないことがわかりました。特に粘り気が極端に小さい砂質土壌(砂のようにサラサラとした土)では必要な路体強度の確保が難しく、路肩の補強工事を行わなければならない場合があると考えられました。

本研究は、今後林業の機械化がさらに進む中で、それを支える作業道に求められる路肩強度をはじめて具体的な数値として示したものです。

 

図1:林業機械の接地圧

図1:林業機械の接地圧。アームを伸ばすと、履帯の前側、特に転輪の下に大きな接地圧がかかる。

 

図2:強度をシミュレーションで計算
図2:作業道の路肩付近に接地圧がかかった時、作業道路体に破壊が起こらないための強度をシミュレーションで計算。

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