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バカマツタケの厚壁胞子を菌根苗づくりに活用する

2020年1月31日掲載

論文名

Improved chlamydospore formation in Tricholoma bakamatsutake with addition of amino acids in vitro(培地へのアミノ酸添加によるバカマツタケ厚壁胞子形成の促進)

著者(所属)

山中 高史(研究ディレクター)、今埜 実希(宮城県林業技術総合センター)、河合 昌孝(奈良県森林技術センター)、太田 祐子(日本大学)、中村 慎崇(森林総合研究所PD)、太田 明(滋賀県森林センター)

掲載誌

Mycoscience、60巻6号319-322、日本菌学会、2019年11月 DOI:10.1016/j.myc.2019.06.003(外部サイトへリンク)

内容紹介

バカマツタケは、マツタケに似たきのこ(写真1)で、コナラ、クリ、クヌギなどの木に共生して生育する菌根菌です。バカマツタケは、マツタケと同じような香りがすることから、食用としてマツタケに匹敵する価値があります。近年、バカマツタケ菌体を接着させたウバメガシ苗を植えたところ、11ヶ月後にバカマツタケが発生し、林地における人工栽培技術の開発につながる成果となっています。

バカマツタケは、林地を拡がる菌糸体や、分離した培養菌糸の上に、通常の栄養菌糸よりも細胞壁の厚い胞子、つまり厚壁胞子を形成します(写真2)。今回、様々な窒素栄養源を培地に加えて、バカマツタケ菌を育てたところ、アミノ酸の一種であるバリンやグルタミンを加えた場合には、他の窒素源を加えた場合に比べて、厚壁胞子が多く形成されることが判りました。

厚壁胞子は通常の菌糸よりも、乾燥などへの耐性が強いことから、野外の自然環境にて樹木にバカマツタケを共生させるのに有効な材料です。今回の成果を活用して、厚壁胞子を用いて樹木を効率的に菌根化させる条件の解明を進めて行きます。

(本研究は2019年11月にMycoscience誌にオンライン公表されました。)

 

写真1:バカマツタケ
写真1:バカマツタケ。コナラ、クヌギ、クリなど広葉樹の林に発生します。マツタケよりやや小ぶりですが、マツタケとほぼ同じ香りがしており、地方によっては売買されています。

写真2:バカマツタケの厚壁胞子
写真2:バカマツタケの厚壁胞子。栄養菌糸(矢印)よりも細胞壁が厚く球形をしています。スケールバーは0.05mm。

お問い合わせ先

【研究推進責任者】
森林総合研究所 研究ディレクター 山中 高史
【研究担当者】
森林総合研究所 研究ディレクター 山中 高史
【広報担当者】
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