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日本の白トリュフ ―イタリア産と同じようで異なる香り―

2020年1月31日掲載

論文名

Component features, odor-active volatiles, and acute oral toxicity of novel white-colored truffle Tuber japonicum native to Japan. (新規な国産白色トリュフ、ホンセイヨウショウロの成分特徴、揮発性の香り成分と急性経口毒性試験)

著者(所属)

下川 知子(森林資源化学研究領域)、木下 晃彦(九州支所)、楠本 倫久(森林資源化学研究領域)、仲野 翔太・中村 慎崇(きのこ・森林微生物研究領域)、山中 高史(研究ディレクター)

掲載誌

Food Science & Nutrition、8:410-418、Wiley、2020年1月 DOI:10.1002/fsn3.1325(外部サイトへリンク)

内容紹介

トリュフはブナ科やマツ科と共生する菌根菌で、高級食材とされています。近年、多くの種のトリュフが日本で見つかっており、いくつかは分類学的に新しい種であることが分かりました。その中で、ホンセイヨウショウロ(Tuber japonicum)は2016年に報告された、新しい国産の白トリュフです(図1)。

白トリュフと言えば、イタリア産のTuber magnatumが有名です。イタリア産の白トリュフは人工栽培に成功していない上に特徴的な香りを持っているため、トリュフの中で最も高価です。ホンセイヨウショウロの成分的な特徴を、イタリア産白トリュフと比較しました(図2)。イタリア産白トリュフの香りの特徴は、2,4-ジチアペンタンという化合物です。一方、ホンセイヨウショウロからは、マツタケオールといわれる1-オクテン-3-オールの他に、2,4-ジチアペンタンにメチル基のついた、3-メチル-2,4ジチアペンタンという化合物が検出されました。3-メチル-2,4ジチアペンタンは今までに、世界中のトリュフでは報告の無かった香り成分です。

ホンセイヨウショウロは、その成分組成が欧州産の白トリュフと同様に、タンパク質やミネラルに富むことなどから、香りに特徴のある魅力的な食素材になり得ることが考えられます。現在、ホンセイヨウショウロの人工栽培に向けた取り組みを進めています。

(本研究は2019年12月12日にFood Science & Nutrition誌にオンライン公表されました。)

 

図1:ホンセイヨウショウロ
図1:ホンセイヨウショウロ

 

図2:ホンセイヨウショウロとイタリア産白トリュフにおける香り成分の分析
図2:ホンセイヨウショウロ(上)とイタリア産白トリュフ(下)における香り成分の分析。

お問い合わせ先

【研究推進責任者】
森林総合研究所 研究ディレクター 山中 高史
【研究担当者】
森林総合研究所 森林資源化学研究領域 下川 知子
【広報担当者】
森林総合研究所 広報普及科広報係
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