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雨に強い難燃処理塗装木材の評価・開発をスピードアップ

2020年5月12日掲載

論文名

難燃処理塗装木材からの薬剤溶脱に及ぼす吸湿の影響 ―促進耐候性試験におけるぬれ時間の効果―

著者(所属)

髙瀨 椋(木材改質研究領域)、石川 敦子(木材改質研究領域)、上川 大輔(木材改質研究領域)、松永 浩史(木材改質研究領域)、原田 寿郎(木質資源利用研究担当ディレクター)

掲載誌

木材保存、 46(2)、 80-88、公益社団法人 日本木材保存協会 2020年3月 DOI:10.5990/jwpa.46.80(外部サイトへリンク)

内容紹介

最近、火災時の延焼防止の観点から、難燃処理した木材を外壁や塀に使うニーズが増えています。屋外で難燃処理木材を使う場合には、難燃薬剤が雨等に溶け出して減ってしまわないように、表面を塗装して保護するのが一般的ですが、薬剤を保持する性能は塗装の種類によって異なると考えられます。

本研究では、難燃薬剤の保持に効果的な塗装を短時間で評価・選抜することを目的として、新たな評価法の検討を行いました。試験体への散水と乾燥を繰返す試験機を用いた評価では、18分散水した後102分乾燥する、120分を1サイクルとする操作を数百回繰返す方法が一般的ですが、72時間散水した後96時間乾燥する、168時間を1サイクルとする操作を数回繰返す改良法で試験を行ったところ、従来法では500時間でもあまり差がつかなかった各種難燃処理塗装木材の薬剤保持能力が、改良法では170時間程度で差が見られ、評価に要する時間を大幅に短縮できることを見出しました。

この成果は、屋外でより長持ちする難燃処理木材の開発のスピードアップに繋がるとともに、木材利用の促進に貢献します。

 

(本研究は2020年3月に木材保存学会誌に公表されました。)

 

写真:試験の様子

写真:試験の様子。
5種類の塗料を塗った難燃処理木材に散水とランプ照射による乾燥を繰り返し、屋外で起きうる難燃薬剤の減少を再現しました。

 

図:塗装の違いによる難燃処理塗装木材からの薬剤残存率の推移の違い

図:塗装の違いによる難燃処理塗装木材からの薬剤残存率の推移の違い。
改良法(右)を適用することで、難燃処理木材における薬剤の保持に効果的な塗料をより短期間で評価できるようになりました。

お問い合わせ先

【研究推進責任者】
森林総合研究所 研究ディレクター 原田 寿郎
【研究担当者】
森林総合研究所 木材改質研究領域 髙瀨 椋
【広報担当者】
森林総合研究所 広報普及科広報係
【取材等のお問い合わせ】
相談窓口(Q&A)E-mail:QandA@ffpri.affrc.go.jp
電話番号:029-829-8377(受付時間:平日9時30分~12時、13時~16時30分)

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