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占領期における地域森林管理の実像が明らかに

2021年8月20日掲載

論文名

占領期林政下における地域森林管理の諸相 ―秋田県林野経営協議会と山形県国有林野経営協議会―

著者(所属)

山本 伸幸(林業経営・政策研究領域)

掲載誌

林業経済研究、2021年 67巻2号、p16-23、林業経済学会、2021年7月 DOI:10.20818/jfe.67.2_16(外部サイトへリンク)

内容紹介

近年、新たな森林管理システムが提唱される中、自治体林政が注目されています。その際、森林管理について市町村への権限委譲はどの程度まで可能か、あるいは、国や市町村に比べて、多くの森林技術者を擁する都道府県は、新たな制度の中でどのような役割を果たせるか、といった点が解決すべき課題として挙げられています。

本研究ではこれらの課題解決に資するため、地方自治法が制定され、日本の自治体林政が始まった戦後間もない占領期(1945(昭和20)-1952(昭和27)年)に着目し、東北地方の秋田県と山形県でこの時期に展開された地域森林管理の実像を、歴史的事実の検証から明らかにしました。

占領期の秋田、山形両県では、いずれも林野経営協議会という同じ名前を冠した組織が設立され、地域森林管理を担いました。しかし、2組織の性格や運営過程は異なり、秋田県林野経営協議会は県知事のリーダーシップの下、県行政による民国連携の地域森林管理を試みる等、新たな地域森林管理の可能性を示しました。一方、山形県国有林野経営協議会は、1962(昭和37)年に始まる全国総合開発計画を先取りした県総合開発計画の一部として、農業、河川管理等と連携し、分野横断的な活動が行われました。

地方自治揺籃期でもあった占領期の研究はまだ多くありません。しかし本研究が示すとおり、ふたたび地域に視線の注がれる現代への多くの手掛かりが埋もれる宝庫といえます。

(本研究は、林業経済研究において2021年7月に公表されました。)

 

写真:秋田県林野経営協議会設立の動きを伝える当時の新聞記事

秋田県林野経営協議会設立の動きを伝える当時の新聞記事(秋田魁新報 1947(昭和22)年12月9日 2面)

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