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モウソウチクは土に埋まると一気に朽ちる

2021年10月8日掲載

論文名

割竹にしたモウソウチク(Phyllostachys heterocycla f. pubescens)の屋外暴露試験による全乾質量の推移

著者(所属)

山口 智(林業工学研究領域)、渋沢 龍也(複合材料研究領域)、鈴木 秀典・宗岡 寛子・田中 良明(林業工学研究領域)、陣川 雅樹(九州支所)

掲載誌

Bamboo Journal、32巻、33-42、March 2021竹文化振興協会

内容紹介

林業作業を行うため道路はほとんど舗装されておらず、雨水などで路面が削られ、斜面が崩れる原因になります。それを防ぐためには水のこまめな路外への排出が重要ですが、林業経営上、安く簡易で効果的な方法が求められます。そこで粗朶(そだ:細い木の枝などを束ねた資材)を横断溝として使う方法を考え、その材料として、近年管理が不十分で増殖が著しいモウソウチクの利用を考えました。

モウソウチクを使う場合に発生する腐朽にかかる時間と腐朽度合いの関係を調査するため、腐れやすい内皮を削除した場合とそのままの場合の2種類の杭状の試験体を用意し、半分まで地中に埋めて、5年間、毎年サンプルを採取して全乾質量を測定しました。

その結果、全乾質量の減少率は、土の付着がない部分で最も小さく、地表面付近の部分がそれに次ぎ、全て地中に埋まった部分で最も大きくなりました。その減り方はどの部位でも2年目までは比較的急でしたが、3年目以降は緩やかになりました。このことから土の付着の有無が腐朽に大きく影響することが分かりましたが、内皮の有無は腐朽抑止効果に関係がありませんでした。

この結果は、竹林の管理から発生する竹材を林道などの排水資材として利活用するために有効です。

(本研究は、2021年3月にBamboo Journalにおいて公表されました。)

 

写真1:内皮側そのままの屋外暴露試験1年目の試験体 写真2:内皮側が平滑に削除済みの屋外暴露試験1年目の試験体

写真:杭として屋外暴露試験1年目の2種類の試験体
(左:内皮側そのまま、右:内皮側が平滑に削除済み)。

 

写真3:抜き出された杭試験体の一部

写真:抜き出された杭試験体の一部(内皮側)
(左5本:内皮側そのまま、右5本:内皮側が平滑に削除済み)
(それぞれ左から順に1年目から5年目)
色が変わっている境目は埋設時に地表面が当たっていたところです。

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森林総合研究所 研究ディレクター 宇都木 玄
【研究担当者】
森林総合研究所 林業工学研究領域 山口 智
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