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掲載日:2023年6月9日
伐採した樹木を運搬する積載型集材車両「フォワーダ」が作業員に与える身体負荷を腕時計型心拍センサで簡易に計測できることが分かりました(写真)。フォワーダは未舗装の森林作業道を走行し、路面の凹凸や勾配等による運転席の振動や騒音が激しく、作業員への身体負荷が大きいため、作業員の安全向上に向けて運転時の心拍の変動を明らかにする必要があります。これまで用いられてきた胸ベルト型心拍センサよりも腕時計型心拍センサの方が野外での装着は容易であり、被験者数を増やしてより多くのデータを取得できる一方、その精度はこれまで調べられていませんでした。
そこで、森林総合研究所構内に直線と曲線の周回路を設定し、職員3名が1時間程度フォワーダを運転し、腕時計型心拍センサと胸ベルト型心拍センサの測定値を比較しました(図)。その結果、センサ間の相対誤差が±20%以内であった測定回数が99%以上であったことから、十分に高い精度で腕時計型センサによって簡単に心拍数のデータを取得できることが分かりました。
(本研究は、森林利用学会誌において2023年5月に公開されました。)
写真:フォワーダ試験の様子
図:腕時計型心拍センサと胸ベルト型心拍センサの誤差平均
平均値に対するペア測定値の差の結果。異なる2つの測定方法の一致性の評価に用いられるBland-Altman解析という手法を使って精度を検証しました。
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