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更新日:2022年11月14日

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今月の一枚(No.309):オオカマキリ

okamakiri

オオカマキリ(カマキリ科)

Tenoderaaridifolia

オオカマキリは北海道から九州まで分布する大型のカマキリです。海外では中国や東南アジアなどにも生息しています。体長は7cmから9cm程度で、雌の方が雄よりも大きめです。体が緑色をしている個体だけでなく、うす茶色い個体もいますが、どちらも草むらの中では保護色となります。

卵で越冬して、4月頃に幼虫がかえります。幼虫は春から夏にかけて数回脱皮を行い、成虫になります。8月頃から11月頃まで成虫として活動し、秋には交尾後、産卵して死亡する年一化と呼ばれる生活史をとります。

四国では平地の草原や河川敷、里山の明るい雑木林の林床などで見かけることが多い種類です。基本的に昆虫食で、バッタ、チョウ、トンボなど、生きた昆虫を補食します。鎌のように見えるのは前脚の変化したもので、これで昆虫を捕まえます。なお、通常は中脚と後脚の4本の脚で歩きます。農業害虫であるイナゴやカメムシを捕食するため、益虫として扱われることもあります。

一方、スズメバチやクモ類、鳥類などの天敵に食べられることも多いとされています。また、体内にハリガネムシが寄生した場合は、ハリガネムシに操作されてカマキリが自ら池や川などの水の中に入水することが知られています。

2022年10月29日森林総合研究所四国支所(高知市朝倉西町)にて撮影

(写真と文:佐藤重穂)

本記事公開日:2022年11月14日

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