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更新日:2022年3月11日
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白いサザンカ
たくさんの白いサザンカ
赤いサザンカ
サザンカ(ツバキ科)
Camelliasasanqua
サザンカは常緑の小高木で樹高が2~10mほどになります。本州西部(山口県)、四国南西部、九州中南部、南西諸島に自生して、海外では中国、台湾、インドネシアなどにも分布します。
10月から12月ごろに、枝先や葉の脇に花径5センチから7センチくらいの白い花を咲かせます。花弁は5枚で、花は横に平らに開きます。近縁種のツバキは花が終わると花ごと地面に落ちますが、サザンカは花弁が一枚ずつ散ります。
漢字表記では山茶花と書きますが、これは中国語でツバキ類を指す山茶に由来します。もとは「さんざか」と呼ばれていたものが、音位転換して現在の読みである「さざんか」が定着したとされています。
日本では古くから花を楽しむために庭木として栽培されて、多くの園芸品種が作られています。園芸品種には花の色が赤や桃色のもの、八重咲きをするものなどがあります。
直径2cm程度の丸い果実を着け、中に黒褐色の種子があります。種子からは油が採れ、椿油と同じように食用油や髪油として利用することができますが、山茶花油として流通しているものは中国産の近縁種から採られたものが多いようです。
童謡「たきび」(作詞:巽聖歌)では二番の歌詞に歌われていて、多くの日本人に親しまれています。
写真・文:佐藤重穂
2021年12月2日高知県高知市森林総合研究所四国支所にて撮影
TakachihoSnakeAchalinusspinalis
21Jun.2015.Mt.Kanba,Naka-cho,Tokushima
(photobyS.Sato)
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