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更新日:2022年3月11日
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森の中のタカチホヘビ
タカチホヘビ(タカチホヘビ科)
Achalinusspinalis
タカチホヘビは森林性のヘビの一種で、本州、四国、九州に生息するほか、中国南東部やベトナムにも分布します。全長30-60cmの小型のヘビで、体色は褐色ですが、黒い縦縞が入ります。幼蛇は体色が暗褐色で、縦縞が不鮮明です。
夜行性で、昼間は落ち葉や倒木の下等で休んでいることが多く、他のヘビに比べて乾燥に弱いとされます。昆虫の幼虫やミミズ等を食べることが知られています。1888年に高千穂宣麿男爵が発見するまでは日本では知られていなかったため、高千穂男爵にちなんだ和名が付けられています(学名はそれより早くドイツ人のペータースによって1869年に命名されています)。
人目に触れることが少ないため、かつては幻のヘビと言われたこともがあるが、現在では生息数もそれほど少なくないと考えられています。2021年現在、四国4県のレッドリストにおいては、生息場所が限られているなどの理由で、徳島県では準絶滅危惧、香川県と愛媛県では情報不足として位置づけられています。
写真・文:佐藤重穂
2015年6月21日高知県那賀町勘場山にて撮影
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