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更新日:2015年10月7日

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自然探訪2015年10月 コウタケ

コウタケ(Sarcodon aspratus

コウタケ(香茸・革茸、Sarcodon aspratus)は、シシタケ(鹿茸)とも呼ばれ、独特の香りがあり、きのこ狩りの人達には垂涎のきのこですが、マツタケほどは知られていません。傘は薄茶色のじょうご形で、直径が10~20cmの大きめのきのこです。傘の中央は大きくくぼみ、表面には大きなササクレがあり、裏は灰白色で、古くなると暗褐色になり、針でおおわれます。列になって発生することもあり、見つけた人を喜ばせます。秋にアカマツをまじえた広葉樹林に発生しますが、樹木の根に菌根を作る生態のため、マツタケと同様に人工栽培はできません。コウタケの香りは、乾燥することにより、とても強くなります。また、生で食べると中毒するので、通常は、よく乾燥させてから水で戻し、十分加熱してから調理します。炊き込みご飯やお吸い物、ちらし寿司の具にもなります。

コウタケは日本では古くから知られ、徒然草にも「鹿茸を鼻にあてて嗅ぐべからず、小さき虫ありて、鼻より入りて、脳を食むと言へり」との記述があり、江戸時代には乾燥品が売られていました。「和歌食物本草」(1630年)には、「革茸のなまなは諸病の毒なれど ほしたるはまた少し用いる」と記され、既にその食毒についての知識がありました。

近年、コウタケが抗腫瘍作用を有することが知られるようになり、医薬の世界でも着目されるようになりました。このようなコウタケを栽培しようという取組みもなされています。発芽しにくいとされていたコウタケの胞子は、n-酪酸を培地に添加することで、発芽することがわかりました。今後、培養的性質を調べ、人工栽培が可能になることが期待されます。

 

 

写真1:コウタケ

写真2:コウタケ裏

 

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