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チドリノキ(4月)

チドリノキ第2樹木園の中を歩いていると、一見カエデには見えないようなカエデ属の木があります。カエデというと葉が切れ込み、掌状のようになっていると思いがちですが、カエデ属の主な特徴は、葉の形ではなく、プロペラのような翼を持った実をつけることと、葉が対生(二枚ずつ向き合ってつくこと)となることにあります。

チドリノキ(別名ヤマシバカエデ)は、雌花をつける株と雄花をつける株が別になっています(雌雄異株)。写真はチドリノキの雌株の葉と若い実です。通常の花期は5月なのですが、今年はすでに花の時期が終わりに近づき、雄株についていた雄花は落ちつつありますが、雌株にはカエデ属の特徴を持った実がついています。実が連なって、千鳥が群れ飛ぶ様子からチドリノキという名がつけられました。

今までの分類体系では、カエデ属はカエデ科となっていましたが、新しい系統分類体系(APGII)では、カエデ科は、ムクロジ科に統合されています。(か)