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雨情枝垂と一葉(4月)

雨情と一葉‘雨情枝垂’(うじょうしだれ)(左写真)は、花弁数15-20枚の八重咲きの花をつけます。栃木県宇都宮市の民家で‘八重紅枝垂’(やえべにしだれ)に混じって植栽されていたもので、栽培品種名は、その屋敷に詩人の野口雨情が住んでいたことから名付けられました。‘八重紅枝垂’によく似て、枝はしだれ、萼や小花柄に毛が多く、1本のめしべが長く突き出ています。‘八重紅枝垂’の花弁は細長くねじれた形で平開しないのですが、‘雨情枝垂’の花弁は平開して、花の中心部まで見えることから区別できます。

‘一葉’(いちよう)(右写真)は、花は薄い淡紅色で、八重咲きです。栽培品種名は、ふつう1本のめしべが葉化して葉のように見えることから付けられました。江戸後期から知られ、明治期の荒川堤から関東を中心に広まっています。八重咲きのサトザクラの中では比較的開花期が早いものです。