研究紹介 > 職員の著書 > Unveiled evaporation mechanism of forest canopy interception(解き明かされた樹冠遮断の蒸発メカニズム)In New Topics in Water Resources Research and Management
更新日:2010年6月1日
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森林の樹冠(枝や葉が茂っている部分)を通過して地表面に到達する雨の量は、裸地と比べると2割程度少ない。これは雨水の一部が樹冠から蒸発するためで、この現象を樹冠遮断という。
樹冠遮断については、蒸発の多くが湿度の高い降雨中に起きる、降雨が強いときほど蒸発が多くなるなど不可解で未解明な点が多かった。
本書では、雨滴が枝葉へ衝突して水しぶき(飛沫水滴)が大量に発生・蒸発するという新しいメカニズムを提唱し、これにより左記の問題が解決できることを計算、観測、および世界各地における樹冠遮断研究のレビューに基づいて解説している。
(In New Topics in Water Resources Research and Management, 279-296.『水資源の研究と管理についての新しいトピックス』、279-296ページに収録)
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