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本書は、地球上の異なる生態系にみられる様々な環境劣化プロセスの解明とその修復手法を実証的に明らかにし、それぞれの環境と調和した自然資源利用のあり方を提言することを目的に、平成23年10月に開催された日本農学会シンポジウムの講演及び討論の内容を取りまとめたものです。
最後の2章では、平成23年3月に発生した東日本大震災による海岸林の被害及び土壌の放射能汚染を取り上げ、早急の復旧・復興を目指した考察を行っています。また、各章においても、それぞれの視点から東日本大震災からの復興に向けての農学の役割に言及しています。
研究者はもとより、学生や一般の方々など環境保全、修復、震災災害に関心のある方にもお奨めします。
<目次>
はじめに(大熊幹章)
第1章 砂漠化に学ぶ大規模災害の社会生態学的視点(小林達明)
第2章 有害有毒赤潮の発生から沿岸域を守る(今井一郎)
第3章 微生物を活用して三宅島噴火跡地の緑を回復する(山中高史*)
第4章 アジアの米を土壌汚染から守れ(牧野知之)
第5章 半乾燥地における水との賢いつきあい方~「水土の知」を整える(渡邉紹裕)
第6章 西アフリカの脆弱基盤に生きる知恵(林 幸博)
第7章 津波による海岸林被害と復興(坂本知己*)
第8章 放射能汚染土壌の環境修復を目指して(中尾 淳)
農における業(なりわい)と業(ごう)の調整―総合討論から―(小﨑 隆)
*: 当所職員
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