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森林保険では、山火事により生じた森林の損害に備えることができます。
森林の火災は、その形態によって地表火、樹幹火、樹冠火、地中火に区分され、一般的には、地表火から樹幹火や樹冠火、地中火へと拡大していきます。
【地表火】落ち葉や枯葉などの林床にある可燃物が燃えるもの
【樹幹火】幹が燃えるもの
【樹冠火】枝葉全体が燃えるもの
【地中火】地中に堆積した有機質層が燃えるもの
一般に、スギやヒノキなどの針葉樹は樹皮が薄いため火に弱く、表皮を焦がす程度の火熱でも生理機能が低下して枯死することが多いと言われています。利用できない被害木が林内に放置されると病害虫が侵入しやすく、その後の造林や保育にも影響を及ぼすため、早期に伐倒除去等の処理を行うことが大切です。
出典:森林保険に関する統計資料(森林保険センター)
年度 | 件数 | 面積(ha) | 保険金額(円) |
---|---|---|---|
H27 | 16 | 2.55 | 4,320,768 |
H28 | 16 | 8.99 | 4,371,327 |
H29 | 13 | 4.94 | 8,300,730 |
H30 | 16 | 8.44 | 7,333,383 |
R1 | 30 | 14.37 | 21,277,992 |
R2 | 19 | 16.08 | 12,603,086 |
R3 | 22 | 16.70 | 31,519,342 |
令和4年2月、野焼きの飛び火による山火事が発生し、スギ10年生造林地が被害にあいました。
令和3年2月、山火事により約20ヘクタールの森林が焼損しました。この年の群馬県内の山火事発生件数は、過去5年間で最も多い17件となりました。
令和2年6月に発生した山火事では、森林保険契約地を含む約4.5ヘクタールが焼損しました。出火原因は不明ですが、例年よりも笹や草の伸びが遅く、枯れた笹が多く残っていたことも被害拡大の一因と考えられています。
平成30年4月には、原因不明の山火事によりヒノキ8年生造林地が被害にあいました。
平成30年3月に発生した山火事は、たき火の不始末により火が燃え広がったもので、スギ8年生造林地が被害にあいました。
平成30年1月に発生した山火事では、東京消防庁や自衛隊のヘリコプターや、ジェットシューターによる消火活動が行われましたが、山林下草約8ヘクタールが焼損しました。
平成29年5月に発生した山火事は、野焼きの延焼によるもので、スギ8年生造林地が被害にあいました。
平成27年5月に発生した山火事では、スギ5年生造林地が被害にあいました。
平成26年4月に発生した山火事では、地域に避難勧告が出されるなど広範囲にわたり被害が発生し、約78ヘクタールの森林が焼失しました。
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