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令和3年2月24日(水曜日)、令和2年度林木育種成果発表会を開催しました。今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からオンラインでの開催としたところ、国、都道府県、民間企業や研究所等から、約260名の方の申込みがありました。
当日は、上所長の開会挨拶の後、宮崎大学農学部の伊藤哲教授から、「低コスト再造林の現実的課題と林木育種への期待」と題した特別講演を、また、広島県立総合技術研究所林業技術センター涌嶋智次長から、「コウヨウザン材の利用」と題した特別報告をそれぞれいただきました。
特別講演の伊藤哲教授からは、育種と施業の位置付け、低コスト造林のポイントとして何を植えるか(系統)の重要性などについて、分かりやすく説明していただきました。また、特別報告の涌嶋智次長からは、コウヨウザン製材品の性能、スギやヒノキと異なる特徴などについて分かりやすく説明していただきました。
続いて、林木育種センター・森林バイオ研究センター・育種場の研究者等から、「令和2年度の品種開発」、「スギにおける気候変動適応に向けた育種技術の開発」、「花粉症対策のための技術開発研究と品種開発」、「トドマツエリートツリーの開発と特定母樹の指定」、「用土不要の新たなさし木発根技術「エアざし」の開発」、「コウヨウザン研究の今後の方向性」、「国産薬用樹木カギカズラの生産技術の開発」、の7課題についてそれぞれ発表しました。
発表後の質疑応答では、コウヨウザンの系統による強度の違いや花粉症の可能性、ヒノキでのエアざしの可能性、カギカズラの採算性などについて質問があり、最近の林木育種の動向への関心の高さが伝わってきました。
今日、林業の成長産業化、地球温暖化対策、花粉発生源対策などの推進について、林木育種に対する社会的ニーズが益々高まってきています。今回の成果発表会を本年度の取組の一つの区切りとして、参加いただいた皆様からの発表に対するご意見、ご要望等も踏まえながら、次のステップに向けてさらに研究開発を進めて行く考えです。
特別講演中の宮崎大学 伊藤教授 | 特別報告中の広島県林業技術センター 涌嶋次長 | 発表中の林木育種センター 生方遺伝資源部長 |
令和3年2月24日(水曜日) 13時30分~16時45分
Web接続によるオンライン方式 視聴無料
※接続に必要な機器等は、参加者負担となります。
接続方法等については、申し込み完了後にお知らせします。
2月19日(金)までに連絡がない場合は恐れ入りますが、お問い合わせ下さい。
申込書様式(エクセルファイル)(エクセル2007:12KB)に記入後、次のメールアドレスに添付ファイルとして送信して下さい。
メールの件名は、「令和2年度林木育種成果発表会参加申込」として下さい。
※エクセルが使えない場合は、氏名・所属・メールアドレスをメールに記入の上、送信願います。
送り先メールアドレス:ikusyu@ffpri.affrc.go.jp
令和3年2月18日(木曜日)午後5時まで
国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター
育種企画課 福田・橋本 TEL 0294-39-7002
FAX 0294-39-7306
E-mail:ikusyu@ffpri.affrc.go.jp
発表題名 | 所 属 | 発表者氏名 | 時 間 | |
特別講演 低コスト再造林の現実的課題と林木育種への期待 |
宮崎大学農学部 | 教授 伊藤 哲 |
13:35 ~14:05 |
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特別報告 コウヨウザン材の利用 |
広島県立総合技術研究所 林業技術センター | 次長 涌嶋 智 |
14:05 ~14:35 |
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令和2年度の品種開発 | 育種部 育種第一課 |
育種調査役 山野邉 太郎 |
14:35 ~14:50 |
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スギにおける気候変動適応に向けた育種技術の開発 | 育種部 育種第二課 育種研究室 |
主任研究員 松下 通也 |
14:50 ~15:05 |
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花粉症対策のための技術開発研究と品種開発 | 育種部 育種第二課 育種研究室 |
主任研究員 坪村 美代子 |
15:05 ~15:20 |
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休 憩 | 15:20 ~15:40 |
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トドマツエリートツリーの開発と特定母樹の指定 | 北海道育種場 育種課 |
課長 加藤 一隆 |
15:40 ~15:55 |
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用土不要の新たなさし木発根技術「エアざし」の開発 | 九州育種場 育種課 育種研究室 |
室長 栗田 学 |
15:55 ~16:10 |
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コウヨウザン研究の今後の方向性 | 遺伝資源部 | 部長 生方 正俊 |
16:10 ~16:25 |
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国産薬用樹木カギカズラの生産技術の開発 | 森林バイオ研究センター 森林バイオ研究室 |
室長 小長谷 賢一 |
16:25 ~16:40 |
令和2年度林木育種成果発表会(2月)については、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止の観点から、東京での開催は取り止め、オンライン方式で開催することとなりました。
詳細が決まりましたら、改めてお知らせいたします。
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