ダイバーシティ推進室 > シンポジウム・セミナー参加報告 > 農研機構研究機関の男女共同参画~ワークライフバランス、ダイバーシティでサスティナブルな職場に~参加報告
更新日:2019年7月4日
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「研究機関の男女共同参画 ~ワークライフバランスとダイバーシティでサステイナブルな職場に~」
「落語で学ぶワークライフバランスとダイバーシティ」
6月24日に農研機構でワークライフバランスセミナーが開催されました。このセミナーは機構のダイバーシティ推進週間に合わせて開催されたもので、農研機構職員のほかDSO参加機関所属の職員併せて120名ほどが参加していました。講師は東京大学教授の瀬地山 角(せちやまかく)先生、「研究機関の男女共同参画~ワークライフバランスとダイバーシティでサステイナブルな職場に~」をテーマに、およそ1時間半にわたり楽しく面白い、そしてためになる話をしていただきました。
話の中心はいかに夫婦協力して子育てするかでしたが、その背景にあるのは女性も男性も「新しい働き方」、「新しい社会の構築」を目指そうということがメインでした。一枚一枚のスライドとその説明がたいへん面白く興味を引くことばかりでしたが、その中でも特に印象に残った点を二つほど。まず、女性が男性に結婚相手の条件として求めるもののトップが「家事・育児の能力」であること(2015年調べ)。これはまさに社会の在り方が変わってきていることを如実に表しているものと思います。すなわち、女性の方が男性よりも「共に働き、共に育て、共に社会を作る」という、先進的な考えを持っているように感じました。
もう一つは、「植林しない林業者」と「植林する林業者」の話。前者は子育てをしない男性、後者はする男性の例えで、林業の場合、伐採するだけで植林しないと当座は儲かっているかもしれないが、はげ山になると30年後大水害に見舞われる可能性大である。つまり、「時間が無い」とか「面倒」とか言って子育てを女性に任せっきりにしてしまうと、いずれどこかでその「ツケ」が回ってくる。すなわち、子育てをエコシステムと同じ発想で捉え、男性のワーク・ライフバランスが極めて重要であることを強調されていました。そのためにはひとりに物事が集中することを避け、極力残業を減らし、誰もが時間を融通しあえる職場環境を作ることが大切である、ということでした。林業の話は実にうまい例えであり、私の中ではストンと気持ちに入ってきました。
ここではほんの二つだけご紹介しましたが、セミナー全般にわたり大変分かり易く、時折テレビCMにおける男女の役割の捉え方なども交え、あっという間の1時間半。さすが東大で人気No.1講義の瀬地山先生、充実した思いで会場を後にした参加者も多かったことと思います。
なお、瀬地山先生の講演の後にはワークライフバランスとダイバーシティをテーマとした三遊亭楽麻呂師匠による落語があり、こちらも大変面白く、時間を忘れて楽しむことができました。
ダイバーシティ推進室(併任)田中 良平(研究専門員):記
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