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1.受賞名 | 日本森林学会奨励賞(受賞日:2020年3月28日) |
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2.受賞者の氏名、所属 |
大橋 伸太(木材加工・特性研究領域) |
3.受賞理由 |
中央アマゾン台地林に成育する熱帯樹木の年輪を、酸素安定同位体比を指標として検出できることを明らかにした研究が、学術的に高く評価された。 |
4.受賞対象研究の紹介 |
熱帯樹木の多くは明瞭な年輪を持たないため、樹齢や長期的な成長パターンがほんどわかっていない。しかしブラジル中央アマゾン台地林では、形成される材の酸素安定同位体比に季節変動が見られ、その周期的な変動を指標とすることで、視覚的には判断できない年輪を推定できることを明らかにした。また、実際に推定した年輪の解析結果から、成長が良好な林冠木であっても、胸高部で全く肥大成長をしない(年輪が欠損する)年が少なからずある可能性を示した。 【受賞論文】 Ohashi S, Durgante FM, Kagawa A, Kajimoto T, Trumbore SE, Xu X, Ishizuka M, Higuchi N (2016) Seasonal variations in the stable oxygen isotope ratio of wood cellulose reveal annual rings of trees in a Central Amazon terra firme forest. Oecologia 180:685–696 |
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