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更新日:2019年3月6日

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ケニア国「持続的森林管理のための能力開発プロジェクト(林木育種コンポーネント)」

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1.共同研究機関

ケニア森林研究所、九州大学

2.研究期間

2017~2021年度(独)国際協力機構による技術協力プロジェクト

3.責任者

生方 正俊(林木育種センター遺伝資源部)

4.研究の背景

2012年から2017年まで実施された国際協力機構(JICA)による「気候変動への適応のための乾燥地耐性育種プロジェクト」を引き続き、「持続的森林管理のための能力開発プロジェクト」の一つのコンポーネントとして林木育種の研究が継続されています。日本のセンダンの仲間であるメリア(Melia volkensii)及びアカシア(Acacia tortilis)の検定林調査のデータ分析及びメリアの第2世代作出のための交配等の研究等を主体として4年間のプロジェクトを実施しています。

5.研究の目的

本プロジェクトでは、ケニア森林研究所ほかと協力して、乾燥に強く成長等に優れたメリア及びアカシアの選抜育種技術等を開発し、次世代作出までの一つの育種サイクルの研究について、ケニア森林研究所研究員等に技術移転することを主な目的としています。

6.研究内容

本プロジェクトでは、1)検定林調査結果に基づくメリア採種園及びアカシア採種林の改良、2)メリアの第2世代作出を目指した交配様式や人工交配等の研究を行います。優良系統の選抜から、交配によってさらに優良な第2世代の作出する、という育種の一つのサイクルを完成させるための研究を実施しています。メリアについては前プロジェクトで造成した12個所の検定林における成長量等の調査や採種園の種子生産量調査等を実施するとともに、花粉採取・保存及び花粉塗布など基本的な人工交配試験を実施しています。

7.得られた研究成果

メリア人工交配の試験では、交配実施した一部花序で結実が確認されました(図1)、今後の第2世代作出に向けて、系統による開花期のばらつきを採種園で調査するとともに、より最適な交配時期を探る研究等を進めています
メリア次代検定林の調査データを分析した成長等の評価及びメリア採種園からの種子生産量調査の分析結果から、成長量、種子生産量ともに優れた系統のあることが確認されました(図2)。これは今後期待される地域採種園の造成に際し重要な情報となります。また、メリア採種園及びアカシア実生採種林の育成管理方法の検討を行い、適切な管理手法の技術指導を行いました。
今後、採種園や検定林など多くの施設を造成することも予想され、さし木、接ぎ木などの増殖技術は極めて重要な育種技術であることから、専門の技術者を派遣しつぎ木手法や苗畑の管理方法についても継続して指導しています。

図1.メリア採種園において試験結果を確認している様子 図2. 系統(母家系)ごとに評価したメリアの成長パフォーマンスの推定値と種子生産量のパフォーマンスとの相関図

図1.メリア人工交配試験
Tivaにあるメリア採種園において人工交配試験を実施し結実が確認された。

 

 

図2.系統(母家系)ごとに評価したメリアの成長パフォーマンスの推定値と種子生産量のパフォーマンスとの相関
成長と種子生産能力ともに優れた系統が確認された。(Matsushita(2018)をもとに描く)

 

8.研究成果の利活用

プロジェクトで造成された2個所のメリア採種園からの種子生産量は年々増加しており、改良メリアとして地域住民へも配布されるなど、ケニアの森林造成に貢献しています。メリア植林を進める民間団体との連携も予定されており、今後地域採種園造成など開発した育種技術がさらに普及されるものと期待されます。

9.研究論文

M. Matsushita (2018) Tree Breeding -Current results of Breeding of Melia volkensii-. Interaction Workshop for Capacity Development Project for Sustainable Forest Management. #04.

 

お問い合わせ

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