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更新日:2017年7月5日

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森林総合研究所九州支所  樹木園の沿革

ツリー森林総合研究所九州支所の樹木園は、本庁舎(研究本館)の建設完了直後に企画、造成を行い、1969年(昭和44年)11月に概成し、その後、増減を繰り返してきた。樹木園に収集された樹種は九州地域産のものばかりでなく、他地域のものから諸外国産のものまで多種にわたり、造成当時153種であったものが1992年3月には293種に及んでいる。この間、1991年9月27日に台風19号の来襲を受け、樹木園や実験林に本数で16%という甚大な被害が発生している。

平成3年9月台風19号(「台風19号災害記録集」熊本市より)

 台風19号は日本全国を暴風に巻き込み、その被害は1都1道2府39県に及び、特に九州、中国、東北の各地方には大きな被害をもたらした。全国で死者62人、負傷者1261人(平成3年11月7日現在、警視庁とりまとめによる)を出し、台風災害の死傷者としては、死者92人、負傷者174人を出した昭和57年(1982)の台風10号に匹敵するものである。 最大瞬間風速は熊本の阿蘇で60.9m/sという未曽有の強風を記録するなど、九州のほぼ全域で40から50m/sを超え、九州各地の気象官署(下関、萩、山口、飯塚、長崎、佐世保、熊本、阿蘇、牛深、人吉、日田)では、これまでの最大瞬間風速の記録を更新した。 また佐世保上陸時の中心気圧は940mbであり940mb以下の台風が上陸したのは昭和46年(1971)の台風23号(8月29日夜半ころ大隈半島の佐多岬付近に上陸、上陸直前の気圧は915mb、上陸後急速に衰えた)以来20年ぶりのことである。このため、下関、萩、山口、福岡、飯塚、佐賀、長崎、福江、平戸、佐世保などで最低気圧の記録を更新した。


ツリー平成24年現在の樹種の構成は落葉広葉樹が40樹種70本と最も多く、スギ・マツ類などの常緑針葉樹は26樹種115本、メタセコイヤ・イチョウなどの落葉針葉樹が4樹種66本、常緑広葉樹が67樹種144本である。また、シイ・カシなどの郷土樹種はあまり多くないが、当地の気候に適した暖温帯性樹種が多い。
ツリー平成28年4月14日と16日に発生した熊本地震により建物に被害があり、修復工事の影響で樹木園の一部を伐採せざるを得ませんでした。多くの方々の努力でやっと整備できた樹木園を伐採することは誠に残念で、悲しいことでしたが、自然災害の前にはあきらめざるを得ません。修復工事の完成後には、新たに樹木園を整備する所存で検討中です。しばらくの間、お見苦しいことでご迷惑をおかけしますが、工事に際しましてもご協力をお願い申し上げます。