林業の労働災害を減らすために

林業工学研究領域
伐採技術担当チーム長 上村 巧
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風倒木処理

農林水産技術会議事務局 新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業、「高性能林業機械を活用した風倒被害木処理システムの開発」が北海道支所 Webページで公開されています。

風倒木となって、たわんだ状態で倒れた木を玉切ると、跳ねたり急に動いて大変危険です。これは内部に大きな力が蓄えられているからで、 チェーンソーで鋸断するとその力が一気に解放されることによります。今回のプロジェクトでは2週間程度時間がたつと、2割ほどその蓄えられた力が弱くなる ことがわかりました。風倒木をチェーンソーで処理するときは2週間以上経ってからの方がより安全です。

しかしながら、2週間以降でも大きな力が残っていることに変わりがありません。できる限り大型機械を利用して、直接人が大きな力の残っ た風倒木を扱わないようにするのが望ましいと言えます。

また、プロセッサやハーベスタでは風倒木に蓄えられた力によって、チェーンソーのバーやチェーンが挟まったり、トングが壊れたりする事 例があります。そこで、プロジェクトではイワフジ工業とともに、ハサミ式のフェラーバンチャを開発しました。傾いた 木でも処理しやすくなるよう、ヘッドが傾く構造となっているのが特徴です。

他にベースマシンの運転室ガードについても、調査研究結果を基に試作(下の写真)を行いました。調査研究結果は「伐木造材積み込み機械の安全」のページをご覧ください。

運転席ガード

ガードの設計寸法

運転室の左支柱を保護することが可能になりました。また、運送時にはみ出さない構造になっています。上の写真は搬送時のガードが開いた 状態です。