 |
<常緑林流域試験地の高度60mの蒸発散計測タワー(12°44′N、105°28′E)>
乱流変動法およびボーエン比・熱収支法による蒸発散量の計測、ならびに一般微気象の測定を行っています(Nobuhiro et al., 2007; Shimizu et al., 2011)。
- 主な計測機器
- オープンパス赤外線ガスアナライザー、超音波風速温度計、通風乾湿計、
- 静電容量式温湿度計、正味放射計、短波放射計、長波放射計、
- 光合成有効放射計、3杯風速計・風向計、雨量計
|
 |
<常緑林流域試験地の降雨遮断計測プロット>
観測タワー周辺に計測プロットを設定し、降雨遮断量を測定しています(Nobuhiro et al., 2006) 。
また、グラニエ法による樹液流速測定に基づく蒸散量の計測を行っています(Iida et al., 2010, Iida et al., 2013b)。
|
 |
<大型土壌断面>
深度9.4mの大型土壌断面を人力で掘削した。左の写真から分かるように、地表面からは底部は暗くて判別できない。右上の写真は2006年3月の乾季に撮影したもので、底部をさらに掘ると地下水が湧き出す状態であった。右下の写真は2006年10月の雨季において撮影したもので、地下水面は地表面下2m深度まで上昇している。
|
 cited fron Ohnuki et al. (2008b) |
<大型土壌断面による根系と土壌水分率の計測結果>
根の本数および土壌水分率の鉛直プロファイルを左に示す。深さ4m付近まで1m2あたりの根の量は20本以上あり、地下深くまで張り巡らされた根によって、樹木は土壌中の水を吸い上げている。その結果、土壌水分率が減少している。
熱帯モンスーン気候下にあるカンボジアは、雨季と乾季がはっきりしているが、中央部のコンポントム州には所々に1年中葉が茂っている常緑林が分布している。深さ約10mの大型土壌断面を掘って土壌水分や根の分布を調べた結果、常緑樹はほとんど雨が降らない乾季を生き抜くために地下深くまで根を伸ばして水を吸い上げていることがわかった。(Ohnuki et al., 2008b)
|