(研究資料)

宝川森林理水試験地観測報告

本流・初沢試験流域

19591月〜197712月)

宝川試験地・防災部理水第一研究室

1.まえがき

 19613月,国立林業試験場所管の各森林理水試験地の観測報告が刊行されて以来,十数年を経たが,各理水試験地では,その後観測業務を続行し,資料の集積がなされた。その間,各方面より資料の公刊が望まれており,わが国の洪水防止,水資源確保がますます重大な問題となりつつあるとき,この観測資料が水源の森林流域における水文現象の研究素材となることを期待して,ここに公表する。
 今回は,利根川上流宝川にある宝川森林理水試験地,本流および初沢試験流域の主として日降水量・日流出量を,前報に引き続き,19591月より'7712月まで公表することにした。また,参考に供するため,1938年より各月流出量の経年移動平均,年最大流量,年最小流量,年河況係数,確率洪水量,最近10年間の各種流量値を計算して付した。
 この間,観測業務に従事した職員は,永見郷康,吉野昭一,阿部敏夫,大関義男の各技官,また,観測施設の維持,管理に努力された,歴代防災部長 仰木重蔵,川口武雄,中野秀章の各技官および歴代試験地主任として努力された,氷見郷康,中野秀章,難波宣士の各技官に対し深甚の謝意を表する。
 なお,取りまとめは宝川試験地 吉野昭一,本場防災部理水第一研究室長 河野良治,同研究室員 菊谷昭雄,志水俊夫の各技官が行った。

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