(研究資料)

林業試験場電算機プログラミング報告(11)

数量化(U型)

川端幸藏

要旨

 この報告は数量化U型のプログラムドキュメンテーションである。数量化U型は名義尺度で観測される特性(外的基準)を他のM個の要因項目を用いて分類しようとする手法であり,特に項目がカテゴリーとして扱える点は林業研究の分野でも広く利用できる手法である。
 この報告は数量化U型を用いるデータ解析に必要な一連の解説を与えてある。数量化U型の理論的内容を理解し,得られる計算結果を正しく解釈するために計算内容の概説をしてある(第2節)。ここは数量化U型を説明したどの解説書よりも理解しやすいであろう。
 数量化U型を用いた解析をする場合には,第3節で指定したようにデータを揃えれば,必要な一連の計算結果が得られるようにこのプログラムは作成されている。
 このプログラムの使用例は阿賀野川流域を対象に,森林の水資源かん養機能を評価するために行われたデータを用いて解説してある。
 このプログラムはFortranJIS水準7000)で書いてあり,11個のサブルーチン副プログラムを連結して実行する構造になっている。必要な主記憶量は約45,000語であるが,これに満たない計算機を使う場合には,オーバレイ構造で実行できるように作成してある。

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