木材防腐実地試験(6)

各種防腐処理小丸太の野外における被害経過と耐用年数

鈴木憲太郎,松岡昭四郎,庄司要作,井上 衛

   要旨

 スギ小丸大(径7〜11p)の薬剤処理効果について,加圧お よび塗布処理の別に,野外で土中に長さの半分を埋め込んだ試験から被害状態を調査し耐用年数 を求めた。
 加圧処理の場合,ボリデンソルトS-25,ペンタクロロフェノール銅アンモニア溶液(ACP)およ びクレオソート油が,18年経過後も実用上ほとんど支障のない程度の被害であり,少なくとも20年 以上の耐用年数を持つことがわかった。PF系化合物(JIS K 1550)については,すでに被害が著し く,Type 1-2号は14年,Type 2は8年の耐用年数であった。
 塗布処理の場合,PCPを主剤としたもの2薬剤が5年,クレオソート油が7年,ウッドエースCとナ フテン酸銅が10年のそれぞれ耐用年数であった。またキシラモン-ヘルは11〜12年の推定耐用年数 であった。
 これらの小丸太は,加圧処理をすれば外棚等土と接するような厳しい条件での利用が可能である ことがわかった。

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