プレスリリース

平成19年 7月13日 


公開実験「再組み立てした木橋の載荷実験」のご案内
− 安全性検証と残存強度の評価技術進展に期待 −

                      独立行政法人 森林総合研究所


  

   独立行政法人森林総合研究所(理事長:鈴木和夫)は、平成19年7月18日に広島県立総合技術研究所林業技術センターにおいて、再組み立てした木橋の載荷実験と構成部材の非破壊調査を公開いたします。


   取材をご希望される場合は、お手数ですが広島県立総合技術研究所林業技術センターまでご連絡下さい。


独立行政法人森林総合研究所 理事長 鈴木 和夫
 
研究推進責任者: 森林総合研究所 研究コーディネータ  神谷 文夫
     
研究担当者  :

森林総合研究所 構造利用研究領域長  林 知行
     Tel:029-829-8307
 

広報担当者  : 森林総合研究所 企画部研究情報科長 上杉 三郎
     Tel:029-829-8130 Fax:029-873-0844

   実験対象となる木橋は、広島県内の公園から2003年12月の架け替えに伴って解体撤去された人道橋です。その木橋の部材・部品は広島県立総合技術研究所林業技術センターが全て保管していたものです。この木橋は、解体時より森林総合研究所と同センターが木質構造体の安全性と残存寿命検証の素材として調査研究を進め、本年3月末に同センター内に再組み立てしたものです。

   橋の形式は下路式単純トラス橋で、解体前の橋長は第1径間が36m、第2径間が18mで、再組み立てしたのは第1径間部分、有効幅員2.3m、高さ2.7mに当たります。

写真1 解体前の対象橋梁の全景(2003/11/06撮影・4枚を合成)
写真1 解体前の対象橋梁の全景(2003/11/06撮影・4枚を合成)


写真2 再組立した木造トラス橋(第1径間36m)
写真2 再組立した木造トラス橋(第1径間36m)

【実験スケジュール】

        2007/07/18 10:30頃から      概要説明および載荷実験
                 13:30頃から       構成部材の非破壊調査
載荷実験の例
載荷実験の例
構成部材の非破壊調査の例
構成部材の非破壊調査の例
 
   今回の実験は、2003年12月の解体前載荷実験、2004年3月の構成部材の非破壊調査、2007年3月の再組み立て直後の載荷実験と構成部材の非破壊調査に引き続いて行われるものです。
   得られた結果は、屋外で木材を使った構造物の耐久性と構造安全性、さらには残存強度を評価する技術の開発に活かされます。


   なお、これまでの研究概要については、2007/08/08-10に行なわれる日本木材学会大会、および2007/08/24に行なわれる第6回木橋技術に関するシンポジウム(主催:土木学会)などにおいて発表する予定です。

【内容についての問い合わせ先】

  独立行政法人森林総合研究所 構造利用研究領域  林 知行
         電話029-829-8307

【取材申込み連絡先】および【現地問い合わせ先】

  広島県立総合技術研究所 林業技術センター 技術支援部  中島 泰公 
         電話0824-63-7101

プロジェクト研究開始のご紹介

   独立行政法人森林総合研究所(理事長:鈴木和夫)は、平成19年7月17日に、広島県立総合技術研究所林業技術センターにおいて、森林総合研究所運営費交付金プロジェクト研究「既存木橋の構造安全性を維持するための残存強度評価技術開発」の現地検討会を兼ねた設計会議を行い、当該プロジェクト研究の実質的なスタートをします。

   当該プロジェクトでは、主たる実験対象として広島県下での供用履歴を持つ木橋(2003/12解体、下路式単純トラス橋、橋長:第1径間36m、第2径間18m)のうち、既に再組み立てした第1径間について部材・接合部・全体構造について長期観測を行なうと共に、載荷実験によって破壊させる予定です。

   第2径間についても今年度内に再組み立てし、部分的劣化が生じた木橋に適用可能な補強・補修方法の具体的な検討に活用する予定です。

   参画する研究機関は、独立行政法人森林総合研究所、広島県立総合技術研究所林業技術センター、愛媛県林業技術センター、福岡大学、奈良県森林技術センター、山佐木材株式会社、銘建工業株式会社です。


プロジェクト研究の背景

   社会資本として高い信頼が求められる木橋であっても、架設後の点検や補修に関する技術は、最近になってようやく整備され始めたばかりで、短期間に集中して多数架設された1990年代の木橋の中には、耐久性に対して十分な配慮がなされなかったものもあり、1999年9月には木橋の落下事故が起きています。現在供用中の木橋には、適切な点検整備・維持管理が行なわれずに、部材及び接合部の劣化等、耐久性及び構造安全性上の問題を抱えたものが存在していると考えられます。今後5〜10年の間に腐朽等の劣化の進行は更に深刻さを増すものと思われる一方で、木橋を簡単に架け替えることができない現実を考えると、既存木橋の健全度を的確に判断してその状態に応じた補強を行なう技術あるいは劣化の進行を防いだり遅らせたりするための補修技術を早急に開発する必要があります。

【実験現地までの交通ご案内】

広島方面から
   (鉄道) JR広島駅から芸備線列車に乗車。三次駅で下車し、タクシーで約5分、
       徒歩で約20分。

   (バス) 広島バスセンターから高速バスに乗車。備北交通三次バスセンターで下車し、
       タクシーで約5分、徒歩で約25分。

   (車) 山陽自動車道広島ICから広島JCT、広島自動車道,広島北JCTを経由し、
       中国自動車道三次ICまで走行。三次ICから約5分。

福山、尾道方面から
   (鉄道) JR福山駅から府中駅行き列車に終点まで乗車。府中駅で三次行き列車に乗り換え、
       終点まで乗車。三次駅からタクシーで約5分、徒歩で約20分。

   (バス) JR尾道駅から中国バス甲山行きに乗車。甲山で中国バス三次駅行きに乗り換え、
       三次駅まで乗車。三次駅からタクシーで約5分、徒歩で約25分。

   (車) 福山から国道2号線で尾道方面に走行。尾道市で国道184号線に入り三次まで走行。

東広島、呉方面から
   (車) 国道375号線を三次方面に走行。

広島県立林業技術センターへの地図

広島県立総合技術研究所 林業技術センター
    〒728-0015広島県三次市十日市町168-1
       TEL:0824-63-7101 (代表)
       http://www.pref.hiroshima.lg.jp/ringyou/


   ※ 広島県立林業技術センターは,平成19年4月1日から広島県立総合技術研究所林業技術センターに改編されました。

取材申し込み先

  
広島県立総合技術研究所 林業技術センター

   FAX  0824−63−7103

  
7/17(火)17:00までにお送り下さい。

取 材 申 込 み

件名: 公開実験「再組み立てした木橋の載荷実験」のご案内
     - 安全性検証と残存強度の評価技術進展に期待 -

場所: 広島県立総合技術研究所  林業技術センター
        〒728-0015 広島県三次市十日市町168-1
           TEL:0824-63-7101 (代表)
           http://www.pref.hiroshima.lg.jp/ringyou/

御社名:                                  

御所属:                                  

御名前:                                  

人 数:                                  

御連絡先:
    TEL                               

    FAX                               


【取材上の留意事項】
 ・実験場は屋外にあるため、天候等により、あるいはまた作業の都合により、実験
スケジュールが変更・中止となる場合があります。

 ・安全確保のため、取材に当たっては現場での指示に従って下さい。


   ※取材申込書はこちらからダウンロードできます。(PDFファイル

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