木ってどうなっているの?

乾燥させた木と水をしみこませた木を水中に入れ,浮き方を観察する。(浮き方その2) 


同じ所から切り出したスギ材があります。

スギの密度は0.34g/cm3なので水に浮くはずです。では,やってみましょう。

ところが!

 どうしてこんなに違いが出るのでしょうか?

 ここで,木はどうして浮くのかということを考えてみてください。

 木はどうして浮くのでしょうか? その答えは,木の中に空気が入っているので,木の細胞の実質の比重がたとえ水より重くても,空気を含めた木材だと比重が水より軽くなるからです。では,木が水にしずむということは? ・・・そうです,空気が材の中にあまり入っていないからです。上の写真では,完全に沈んでしまったものと,浮いてはいるけれどもほとんどしずんでいるものがあります。完全にしずんでしまったものは,中の空気をすべて追い出して水を入れてあります。ほとんど沈んでいるものは,空気の50%を水に入れかえたものです。

 この木材は,人工的に空気を水に入れかえてありますが,木材を水に浮かべておくだけでも,時間がたてば木材の中に水が入り込んでいきます。ですから,木の船をつくるときには,水がしみこまないような工夫がなされています。


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