説明 鮮やかな赤い嘴と大きな目,翼には赤や黄色,黒の模様を持つ美しい鳥で,日本には古くから飼い鳥として輸入されていた。ところが1980年前後から飼育下から逸出したと思われる繁殖個体群が九州,近畿,関東という互いに離れた3地域で相次いで発見され,以来個体数を増やすとともに,分布域も広げてきた。関東では茨城県筑波山や神奈川県丹沢などでの生息が知られているが,特に筑波山の山頂付近では最も数の多い繁殖鳥になっており,鳥類をはじめとする在来生物群集に与える影響が懸念されている。鳥獣生態研究室では筑波山のソウシチョウ個体群の動態をモニタリングするとともに,この鳥が他種との競争や餌の利用,種子散布などを通じて在来の生態系に与える影響についての研究を行っている。 |
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