説明 枝が多数叢生し,典型的なてんぐ巣症状になる。患部の葉はやや小型で肥厚し,色は淡い。春には患部の葉の裏に黄色の粉(さび胞子)が形成されるため目立つ。本菌は中間宿主を持ち,さび胞子はミミナグサ,ハコベ類の葉に感染して5〜6月頃に橙黄色の夏胞子を形成し,夏以後に,葉の組織内に冬胞子を形成し,落葉中で越冬する。春に冬胞子から担子胞子が形成され,新たなモミ類への感染源になる。トドマツの若い造林木では,てんぐ巣症状になる前の若い患部の枝・幹が肥大し,枝枯れ,全身枯れが起こる場合がある。本菌は,アジア,北米,ヨーロッパのAbies地帯にに広く分布する。 |
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