七飯横津岳:上軍川(かみいくさがわ)
観測結果
哺乳類の撮影頻度
詳細はkamiikusagawa.kmlをダウンロードしてGoogle Earthで御覧ください 調査地の様子がよくわかります(kmlファイルの使い方参照)。

この観測点は観測ネットワークの中で一番南、大沼国定公園の南東に位置します。

●観測情報
1) 横津岳山塊では2008年から観測が行われていましたが、2013年撮影地点をすべて現在地へ移動しました(参照)。
  地域は元の観測域カリマと北東の端で接しますが、名称を改め新たな観測点としました。
2) 2013年の2回の観測では半数の地点で装置が標準よりかなり高く設置されたため、小型動物の検知に影響したと考えられます。
3) 2014年からYoyShot Digital 1.0が調査に投入されました。前期は設定感度が高すぎたせいで、猛烈な無効撮影頻度になりました。
  2014年には比較のために、従来から利用していたフィルムカメラ式のYoyShotも用いて調査を行ないましたが、図にはYSDの結果を示しました。
4) 2015年以降はYSDのみの調査です。2015年秋には無効撮影抑制のため、感度を1段階低くしましたが、2016年春から元に戻しました。
5) この観測は、北海道森林管理局 駒ケ岳・大沼森林ふれあい推進センターによって行われています(参照)。

●観測結果
1) 14種群が確認されました。アライグマは2013年に1回だけ記録されました。
2) ヒグマの撮影頻度は元の観測域カリマと比べて低めです。一方、シカは高めです。
3) 2019年春にはキツネの撮影が初めて0でした。観測開始当初と比べるとここ数年の撮影頻度は低めになっています。
4) 国内外来種のニホンテンが毎回撮影されています。
5) ユキウサギとネコは、2019年、4年ぶりに春秋ともに記録されました。
6) 秋にはコウモリが高い頻度で撮影されています。その多くがコテングコウモリのようです。2019年秋にはかなり高い撮影頻度が記録されました。
7) 2014年にYoyShotとYoyShot Digital両方で行った調査では両者の結果にはかなりの違いが見られました
  設置地点が同じでなく20m〜40m離れていたため、片方による撮影が動物の行動へ影響、もう片方の撮影機会を減らして撮影頻度は本来より低めになったと考えられます。
8) 試みに感度を下げた2015年秋の撮影頻度は、キツネ・タヌキでは低下しましたが、ニホンテンやコウモリには低下がありませんでした。
  また、目的とした無効撮影抑制の効果も明確ではありませんでした。2016年には感度を戻しました。
9) 鳥は12種記録されています(キジバト・エゾライチョウ・フクロウ・ヤマシギ・アカハラ・トラツグミ・クロツグミ・ウソ・コルリ・アカゲラ・カケス・キセキレイ)。

●観測情報(図): 参照
調査期間 撮影頻度 撮影地点分布