研究紹介 > トピックス > ニュース > ニュース 2020年 > 「材料・空間の感性・快適性評価に関する産学連携セミナー」を開催しました
更新日:2020年2月14日
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木材利用が人間生活に及ぼす効果を科学的に明らかにする研究は近年著しく進展し、研究成果の一部は木材利用推進のために活用されています。しかし、具体的な木材製品の企画や開発に活かせる知見は未だ多いとは言えません。このような現状を打開し、新たな研究開発のヒントを得ること、また感性・快適性評価に関する行政や産業界からのニーズを吸い上げ、今後の研究展開に反映させることを目的として、令和元年10月23日(水曜日)、11月27日(木曜日)の2回にわたって、森林総合研究所大会議室(茨城県つくば市)において「材料・空間の感性・快適性評価に関する産学連携セミナー」を開催いたしました。
このうち10月23日開催の第1回セミナーでは、感性評価、環境心理学の見地から材料・空間の評価を行った先行事例を学ぶため、大建工業株式会社秋山明功氏から「床材の印象評価に関する研究 ―人の嗜好に着目して―」、また日本大学文理学部研究員白川真裕氏から「診療所待合室の評価における環境心理学的研究」と題する講演を行っていただきました。
また、11月27日開催の第2回セミナーでは、材料に関する研究成果や技術をどのように製品やデザインに落とし込むかについて議論するために、秋田県立大学木材高度加工研究所准教授足立幸司氏および株式会社イトーキ商品開発本部商品企画室チームリーダー小島勇氏から「オフィス空間による働き方改革・健康経営、木質化によるアプローチ」と題する講演を行って頂きました。両日ともに、講演後に木材加工・特性研究領域杉山真樹チーム長の司会のもと総合討論を行い、活発な意見交換が行われました。
さらに、第2回セミナー終了後には、オプション企画として森林総合研究所が現在開発中の「木のお酒」について研究担当者である森林資源化学研究領域大塚祐一郎主任研究員から紹介するとともに、試作品について参加者に香りを嗅いで頂きました。
会場には、森林総合研究所職員のほか、企業、大学、研究機関など多数の一般参加者があり、延べ69名(うち一般参加30名)が参加し、盛会のうちに終了することができました。ゼネコンや住宅メーカー、建材メーカーといったいろいろな業種の方から質問や意見が出され、この分野の研究に対する社会の期待や関心の高さを伺うことができました。今後とも、様々な方法で情報発信を図って行きたいと考えています。
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![]() 日本大学 白川真裕氏 |
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![]() 株式会社イトーキ 小島勇氏 |
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![]() 森林総合研究所が開発中の「木のお酒」の紹介 |
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