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更新日:2022年3月15日

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令和3年度「材料・空間の感性・快適性評価に関する産学連携セミナー」を開催しました

森林や木材に触れ合うことが人間の生理・心理面に及ぼす効果について社会的に関心が高まっています。このような効果に関するエビデンスデータが求められる中、今後アンケート調査を行う機会も多くなると考えられます。一方、心理・調査データの収集・解析方法については、体系的にしっかりと学ぶことが大切です。自己流でなんとなく設問を設定しているようでは、せっかくアンケート調査を行っても期待した成果を挙げるのは難しいと言わざるを得ません。

そこで、心理・調査データを取り扱う際の調査の計画、調査票の設計、データの分析から結果の解釈まで、一連の流れを集中的に学ぶことを目的として、令和3年10月15日(金曜日)、11月12日(金曜日)の2回にわたって、令和3年度「材料・空間の感性・快適性評価に関する産学連携セミナー」を開催いたしました。講師は、長年に亘り建築分野や環境心理学分野での心理・調査研究を手がけてきた早稲田大学人間科学学術院の小島隆矢教授と白川真裕講師に務めていただきました。講演内容は以下の通りです。

第1回(2021年10月15日)
テーマ:適切に心理・調査研究を実施するために(調査研究の設計・計画の考え方)
講師:早稲田大学人間科学学術院 講師 白川真裕氏
概要:心理・調査研究を実りあるものとするためには、事前に仮説を立て、それを検証するために必要十分な調査を設計、計画することが肝要です。調査研究や被験者実験における心理評価にあたっての予備的調査、評価項目の設定、サンプルサイズの考え方など、実際の調査紹介を交えて解説します。

 第1回「適切に心理・調査研究を実施するために(調査研究の設計・計画の考え方)」講演の様子
早稲田大学人間科学学術院 講師 白川真裕氏

第2回:(2021年11月12日)
テーマ:心理・調査研究データをどう解析するか(研究方法に応じたデータ解析法)
講師:早稲田大学人間科学学術院 教授 小島隆矢氏
概要:調査研究や心理評価データの解析方針は、調査の計画段階で決めておくべきですが、実際は得られたデータを前にしてどのような統計処理を行うか悩んでいたりしませんか。心理・調査データの解析方法について、さまざまな調査事例を挙げて、その分析方法について、なぜその統計解析を行うのか、その考え方から実際の解析まで解説します。

第2回「心理・調査研究データをどう解析するか(研究方法に応じたデータ解析法)」講演の様子
早稲田大学人間科学学術院 教授 小島隆矢氏

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、セミナーは森林総合研究所大会議室からのオンライン配信とし、一般参加者の皆様にはMicrosoft Teamsによるリモート参加とYouTube森林総研チャンネルによるライブ視聴の2通りの方法でご参加いただきました。

第1回セミナーはリモート参加98名(累計)、ライブ視聴82名(最大時)、計180名、第2回セミナーはリモート参加73名(累計)、ライブ視聴42名(最大時)、計115名の参加がありました。リモート方式だったにも関わらず、参加者から多くの質問が寄せられ、活発な議論が行われたほか、役に立つセミナーだったという感想が主催者に寄せられており、有意義なセミナーとなったと考えています。

講演内容について、繰り返し視聴して勉強したいというご要望が多く寄せられたことから、講師の先生方のご好意により、講演の録画をYouTube森林総研チャンネルで公開させていただきます。是非ともご視聴いただき、学習や業務に役立てていただければ幸いです。

YouTube 森林総研チャンネル
https://www.youtube.com/c/FFPRIchannel

 

実際の調査紹介を交えて解説している様子
セミナーにおける講演の様子(2021年10月15日 第1回セミナー)

 

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