研究紹介 > トピックス > プレスリリース > プレスリリース 2011年 > マツ材線虫病の病原体、マツノザイセンチュウのゲノムの解読に成功 ―ゲノムが語るユニークな植物寄生戦略と進化―
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平成23年9月5日
独立行政法人森林総合研究所
ポイント
独立行政法人森林総合研究所は、ウエルカムトラスト・サンガー研究所、ジェームズ・ハットン研究所、ベルファスト大学らと共同で世界的な森林病害として知られるマツ材線虫病(「松枯れ」)の病原体、マツノザイセンチュウ※1の全ゲノムの解読に成功しました。
本線虫は、日本を含む東アジアとヨーロッパの一部で多数のマツを枯損させています。今回、ゲノムの解読により約18,000個の遺伝子を検出し、本線虫のゲノムが他の植物寄生性の線虫と多くの重要な点で異なることを明らかにしました。
この成果はマツノザイセンチュウの持つユニークな植物寄生戦略や生物学的特性の分子基盤の理解につながるとともに、得られたゲノム情報は新たな松枯れ対策を開発する上で重要な武器になると期待されます。
予算:森林総合研究所交付金プロジェクト研究 「EST データ収集および病原性関連 有用遺伝子の探索(平成15~17年度)」
科学研究費補助金 「生体分子の相互作用に基づいたマツ材線虫病発病機構の解明(平成23~25年度)」
本成果の掲載論文
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独立行政法人 森林総合研究所 理事長 鈴木 和夫 |
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