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2024年11月1日
山梨県森林総合研究所
国立研究開発法人 森林研究・整備機構森林総合研究所
山梨県森林総合研究所(以下、県森林研)並びに国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所(以下、国森林総研)では、これまでに農林水産省農林水産技術会議事務局委託プロジェクト研究「高級菌根性きのこ栽培技術の開発」(研究期間:平成27年度~令和元年度; 代表機関:国森林総研。以下、プロジェクト研究)においてトリュフ栽培技術に関する研究に取り組んできました。
この度、平成30年に山梨県内に植栽したトリュフ感染木(クリ)の株元からトリュフの発生を確認し、人工的に国産黒トリュフを発生させることに成功しましたので、お知らせします。
国産の黒トリュフの人工的な発生は、プロジェクト研究における岐阜県での発生に続く2例目で、山梨県では初の成功となります。
県森林研では、プロジェクト研究においてトリュフの菌を感染させたクリの苗木を作出し、平成30年11月より山梨県内の試験地に植栽して栽培を試みていました。
さらに、令和3年度~令和5年度にかけて山梨県総合理工学研究機構成長戦略課題「トリュフ栽培に適した森林環境に関する研究」において、植栽木の感染状況を把握する研究も行っていました。
トリュフはマツタケと同じように生きた樹木の根と共生する菌根菌と呼ばれる菌の仲間で、菌床を用いた栽培ができず、人工的に栽培することが非常に難しいきのこです。
今回、令和6年9月に、植栽6年目にして初めて、植栽木の株元近くの地表面から合計12個のトリュフの子嚢果(きのこ)が発生していることを確認しました。(直径2.2cm~4.1cm、合計200g)
今後は、黒トリュフ発生の再現性を確認していくとともに、感染手法の高度化、発生に適する条件の探索など、発生の安定性向上に向けた技術開発を進めていきます。
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