研究紹介 > 研究成果 > 研究最前線 2005年紹介分 > マツノザイセンチュウはセルラーゼ遺伝子を糸状菌から遺伝子水平転移によって獲得した?
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2005年2月21日掲載
論文名 | A family of glycosyl hydrolase family 45 cellulases from the pine wood nematode Bursaphelenchus xylophilus(マツノザイセンチュウから単離されたファミリー45に属するセルラーゼ) |
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著者(所属) | 菊地 泰生(森林微生物研究領域)、Jones, J.T. (Scottish Crop Research Institute)、相川 拓也、小坂 肇、小倉 信夫(森林微生物研究領域) |
掲載誌 | FEBS Letters(欧州生化学会連合誌)、572巻、2004年8月 |
内容紹介 | セルラーゼは線虫の植物寄生能力に関与する重要な酵素とされている。マツノザイセンチュウの網羅的遺伝子解析を行い、ファミリー45に属するセルラーゼ遺伝子を単離した。この遺伝子が遠い関係にある糸状菌のそれと高い類似性を示すものであることから、遺伝子水平移行によりこれを獲得したのではないかと考えられた。これまでに植物寄生性線虫から単離されたセルラーゼ遺伝子はバクテリア由来とされるセルラーゼ遺伝子(ファミリー5)のみで、糸状菌由来と思われる遺伝子を持つ線虫の発見はこれが最初である。マツノザイセンチュウは他の線虫とは異なる植物寄生能力進化過程を経たものと思われる。 |
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