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山火事強度が高い山林が瀬戸内海地方に存在

2005年6月10日掲載

論文名 日本で発生する山火事の強度の検討 -Rothermelの延焼速度予測モデルを用いたByramの火線強度の推定-
著者(所属) 後藤 義明(関西支所)、玉井 幸治(九州支所)、深山 貴文、小南 裕志(関西支所)
掲載誌 日本森林学会誌、87巻3号、2005年6月
内容紹介  延焼速度予測モデルにより日本で発生する山火事の強度(単位時間当たりのエネルギー放出量)を推定したところ、多くの森林では850kW m-1以下であり、アメリカやカナダにおける山火事の強度の範囲内(10~15,000kW m-1)にあった。ところが、瀬戸内海沿岸地方に分布し、コシダが密生するアカマツ林での強度は20,000 kW m-1以上に達していた。この値は、山火事が非常に多く、その強度も極めて高いと言われている地中海性気候下の森林植生に匹敵するものであった。両地域とも繰り返し山火事が起こることで、森林が発達しにくい状態にあると考えられる。

 

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