研究紹介 > 研究成果 > 研究最前線 2006年紹介分 > 樹木の根に蓄積されるカロース量によって土壌酸性化が樹木に与えるストレスを評価できる
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2006年4月20日掲載
論文名 | Callose in root apices of European chestnut seedlings: a physiological indicator of aluminum stress (ヨーロッパグリ苗の根端カロース:アルミニウムストレスの生理指標) |
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著者(所属) | 平野 恭弘(関西支所)、Lorenz Walthert、Ivano Brunner (スイス森林研究所) |
掲載誌 | Tree Physiology (樹木生理学、カナダ)、26巻4号、2006年4月 |
内容紹介 | 樹木の根の先端に蓄積するカロース(多糖類)は根の傷害や病原菌感染に応答して生成される。森林土壌が酸性化すると土壌中にアルミニウムが溶出し根に傷害を与える可能性がある。土壌酸性化によって森林への影響が懸念されているスイス南部で、植栽されたヨーロッパグリのカロース量を測定した結果、酸性化の進んだ土壌においてカロースがより多く蓄積していたことがわかった。根のカロース量により土壌酸性化が樹木に与えるストレスの診断や評価ができるものと考えられる。 |
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