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四分子分析によるシイタケの遺伝地図の作成

2008年3月12日掲載

論文名 Genetic map of a basidiomycete fungus, Lentinula edodes (shiitake mushroom), constructed by tetrad analysis(四分子分析により作製された担子菌の一種であるシイタケの遺伝地図)
著者(所属) 宮崎 和弘(九州支所)、Faxin Huang・Bianxiang Zhang・白石 進(九州大学)、坂井 美穂(日本文理大学)、嶋谷 智佳子(九沖農研)、宍戸 和夫(東京工業大学)
掲載誌 Breeding Science (育種科学)、58巻1号、2008年3月
内容紹介  シイタケの染色体上の遺伝子の並びを決定した遺伝地図(連鎖地図)を作成しました。現在、シイタケの育種(品種改良)は、多くの交配株を作り、栽培試験による選抜をしながら偶然出来る優良株をみつけるというやり方で行われています。しかし、この方法では非常に時間や労力がかかってしまいます。そこで、遺伝地図を利用した新しい育種技術を開発することで、育種に必要となる労力の省力化や時間の短縮が可能となります。今回の報告では、約300の遺伝マーカー(形質とは直接関係ないが検出が可能な領域)の位置関係を明らかにしました。特に、四分子分析という手法を利用し、非常に信頼性の高い遺伝地図を作ることに成功しました。今後は、この遺伝マーカーと菌糸生長や耐病性など栽培に関わってくる遺伝子の位置関係を明らかにしながら、シイタケ育種への応用をすすめていく予定です。

 

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